不自由な空間

現代社会は比較的自由なはずだ。どんな仕事をしてもいいし、誰と付き合ったっていい。選択肢は無数にあり、自分の好き嫌いに応じて変えることもできる。それらの難易度が昔とは段違いなのである。しかし、この閉塞感はなんだろうか。なぜ私たちはこんなにも満たされない気持ちでいっぱいで、幸福だと感じることができないのだろうか。

おそらく私たちは、自由を使いこなすことができていない。選択肢が無数にあるから、判断も早くなる。見切りをつけてしまうのだ。相手を知り尽くす前に。ちょっとした負の要素一つで。そのことは大勢が理解している。だからこそ、相手に見切られまいと当たり障りのないコミニュケーションしか取れなくなる。角の立たない表現しかできなくなる。心理的には不自由なのだ。

私たちは思い出すべきだ。人には良し悪しが混在していると。1人の人間に好き嫌い両方の感情を抱くことがあると。そして、昔以上に受け入れようとするスタンスが重要だ。昔のように、好き嫌い関係なく付き合わなければならない空間は減っているのだから。その人を評価する時間は短くなっているのだから。

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